花嫁・ロジ・記録 vol.4 結婚式の心の準備。「結婚講座」という日常の中の非日常。

今回は、挙式の様子と大学の教会で挙式する人が受講しなければならない、「結婚講座」について書きます。
挙式は母校の大学内にある聖堂で執り行いました。母校の聖堂では、卒業生が挙式をあげることができます。

ホテルでの写真撮影を終えて、挙式に向かうタクシーに飛び乗り、挙式中に二人で唱えるお祈りの練習をしました。前日夜に練習しようとしていて、すっかり時間がなく。事前に式次第を一部持ち運び用バッグに忍ばせておいてよかった…。

到着後は、母校のOGの結婚式係のみなさまと聖歌隊のみなさまが段取りよく準備していてくださり、ウェルカムボードを渡し、式後のプチギフトを準備し、式次第をセットし、などなど、ちゃくちゃくとリハーサルまでこぎ着けました。結婚式係のみなさまは進行について、聖歌隊の代表の方には聖歌の曲目について打ち合わせを数回重ねていたので、ようやく当日に御礼ができました。

式次第はTez-Quriの手作り。
約100部にスタンプを押して乾かすという作業を手伝ってくれた、あやのちゃん、みょーさん、ありがとう!
ring_pillow

母校の聖堂で挙式するためには、「結婚講座」に通わなければなりません。
わたしたちも、約2か月、毎週土曜日の夕方に通いました。毎週1回、1時間半程度でした。

講座は挙式を控えた複数のカップルたちとともに、テキストを元にシスターからのお話を伺い、その後、毎週担当のかわる司会担当のカップルが話し合いたいテーマを決めてきてクラスの話し合いをファシリテーションをする、というものです。

私たちが参加した回は、毎週8組のカップルと一緒でした。初対面の方もいますが、母校が同じという共通点もあり、楽しい出会いがありました。大人になって、講座という「クラス」で「クラスメイト」ができる機会はとても少ないと思います。この講座で共通の貴重な経験を共にしたクラスメイトとは、同窓会ができたら良いなと思っています。>声かけますね〜!

テキストは、長年にわたって使われてきた、神父様手づくりのテキストでした。このテキストを元に、これからの結婚生活で起こるであろうこと、結婚に限らず、人と人、他人と他人が共に生きていくということについて、シスターが解りやすくお話ししてくださって、静かに考える時間になりました。毎日毎日、慌ただしい日常の中で、ふと立ち止まって考える良い時間を過ごすことができました。

シスターのお話の後の後半は、司会者カップルによるファシリテーションのもと、テーマにそって話し合いをします。司会は持ち回りで全てのカップルが担当し、色んなテーマがありました。例えば、「尊敬する人とその人の言葉は?」、「結婚相手にしてほしいこと・してほしくないこと」、「10年後どんな夫婦になっていたいか」、などなど。

挙げられたテーマは、話し合いのスタイルに2つのパターンがありました。
【A、1人1人の違いを楽しむもの】
【B、夫婦間の認識の違いを楽しむもの】

例えば、「尊敬する人とその人の言葉」は、【A、1人1人の違いを楽しむもの】になります。夫婦で別々に考える時間を与えられて、その後、1人ずつ発表。自分自身と向き合う時間を持つことができました。一方で、「結婚相手にしてほしいこと・してほしくないこと」は【B、夫婦間の認識の違いを楽しむもの】です。まず、夫婦それぞれにワークシートに記入した後に、夫婦2人でそれぞれの回答を見せあう時間があって、「そんなことしてほしいと思っていたなんて知らなかった!」など、夫婦間の認識のズレが明らかになります。普段は改めて話し合うような場を設けないカップルにとっては、とても気付きの多い活動の流れだったと思います。

わたしたちが司会者だったときも、この【B、夫婦間の認識の違いを楽しむもの】をテーマにしてみました。

weddingseminar_workshop

▼このシートのダウンロード。ぜひカップルでお試しください^^

テーマは、「ふたりも、ひとりも、幸せな家。」2人が一緒に住む家で、お互いに幸せな生活をするためにはどんな家にしたら良いか、自分にとって嬉しい部屋は相手に取って嫌な家かもしれないので、事前に話し合って素敵な家庭を作るヒントにしましょう、というのがねらいでした。内容は、間取りでも、使い方でも、家具でも、なんでもOKということにしました。考える負荷も重すぎず、書きやすいテーマだったと言ってもらえたので良かったです。

ワークシートを1人1枚配り、「私が喜ぶ家/私が嫌いな家」「パートナーの喜ぶ家、嫌がる家」「ふたりが喜ぶ家/嫌がる家」を書いてもらい、書き終わったら二人で見せあってズレを確認、カップルごとに発表という流れにしました。グループの発表を聞くと、「えーそれ嫌だったの?」という声も出て、お互いに改めて聞かないけれど掘り起こされる価値観が見えてきました。

結婚講座という、慌ただしい日常の中の、静かな土曜日の非日常は、2人の良い思い出になりました。

20140126_133634

☆コメント
結婚講座で考えたことは、愛さえあれば...みたいな甘いことではないということ。
他人と他人が、毎日、ともに暮らして、それぞれの人生を支えあうことには、努力が必要ということ。
それを頭と心で学ばせていただいたと思います。結婚も学びあいの過程なのだなぁと思いました。

「好きだから」だけじゃ生きてていけないもんね。
くつしたポイポイをどうやったらやめてもらうか、それは頭を使って考えないといけないこと。
明日の朝、目が覚めたら、靴下をそろえてネットにいれて洗濯かごに入れている人になっていますように♡なーんて祈ってもダメ。
話し合わないと、伝わらないことがあるのだから、その努力はしましょうということなんですね。
今、頭で解っていても、もしかしたら、忘れてしまう日が来るかもしれないけど、
この結婚講座のことを思い出して、一歩一歩歩いていこうと思います。

おまけ。式で唱えたお祈りはこの2つ。
シンプルで、心にすっと入ってくるお祈りだと思います。
必ずしも洗礼を受けていなくても、こころが落ち着くお祈りや誓いを身近に感じることができました。
何かあった時、何もない日常でも、思い返したいお祈りだなと思います。

私たちは夫婦として、
順境にあっても、逆境にあっても、
病気のときも、健康のときも、
生涯互いに愛と忠実を尽くすことを
誓います

~二人の祈り~
主よ、彼女の悲しみを慰める者が
僕でありますように

主よ、彼の疲れを癒す者が
私でありますように

主よ、彼女の願いを叶える者が
僕でありますように

主よ、彼の喜びを分かち合う者が
私でありますように

そして私たち夫婦が
家族と友人とすべての人々を愛し
家族と友人とすべての人々の
幸福を願う者でありますように