「あったらいいな」のデザイン に関する一考察

イベントやらワークショップやら研究会の場作りを考えるとき、
「あって当然」と「あったらいいな」のデザインがあると思います。
「あって当然」の上に「あったらいいな」がある。

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千利休は、茶道の本質を教えて欲しいという弟子に、
次の7つの教えを説きました。
これができたら、私はあなたの弟子になりましょう、と。

茶は服の良きように点て
炭は湯の沸くようにおき
花は野にあるように生け
夏は涼しく、冬は暖かに
刻限ははやめに
降らずとも雨の用意
相客に心せよ

ヒトコト、ヒトコト、シンプルですが、奥深い。
この解釈だけで論文が書けるレベルだそうです。

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イベント等に「あって当然」の一例に、受付業務があります。
お仕事でも、イベントのお手伝いでも、最近受付に携わる機会が増えています。
教授総会から結婚式二次会まで!

たとえば、受付のちょっとしたカラクリ。
・受付リストをフリガナ順にソートして番号を振っておく。(超アタリマエだけど、忘れがち!)
・大型イベントで、受付配付する資料にナンバリングしておけば、何人来ているかすぐ分かる。
・申込時点で得た事前情報を受付時に反映し、ランダムと見せかけて
意味を持たせたグルーピングの座席にさりげなく誘導。

こういうカラクリは、どんな場面で使うか、という場の目的との対応が重要ですね。
あなたがさりげなく通り過ぎたその受付にも、
いろんなカラクリが仕組まれているかもしれません。

色んなカラクリを、適材適所にちりばめれば、
「あって当然」だけど「あったらいいな」の受付ができあがるんだと思います。

「あって当然」は、大学職員というお仕事をとおして日々痛感、たたきこまれています。
アタリマエのことですが、大事にしたいことです。